生き方で大切にしていること

「先入観を持たず色んな観点から見る」ということを念頭に置いています。同じことを見ても他者が僕と全く異なる考えを持つことも多いし、嗜好も性向も人それぞれなので、自分からの観点だけで物事を見て判断するのはとても危険な考えだと思います。実際に会社や日常生活でも相手の判断に従って上手く解決出来たことも数え切れないくらい多いです。

僕が初めて観点の違いを感じたのは17歳でイギリス留学を始めたばかりの頃です。寮の部屋で韓国の友達に葉書を書いていたとき、イギリス人のルームメイトが僕の書いた字を見て、面白い反応をしました。存在の意味である「있」という字が犬に見えると言ったのです。「ㅇ」は頭、母音の「ｌ」はしっぽ、下にある「ㅆ」は脚に見えたそうです。僕にはただの母国語の文字に過ぎなくても外国人には絵に見えるということが印象深かったです。

日本に興味を持ってからも色んな影響を受けました。歴史や政治問題に対しても両方の立場を理解しようとしていますし、それによってマスコミがどれだけ偏っているのかもますます見えてきました。そして文化の違いを意識しすぎることも時にはマイナスになるということも知りました。自分と接する日本人が違和感を感じないよう、性格と行動を合わせようとしましたが、案外文化の違いを楽しむ日本人も多いように感じます。相手に合わせるべきとの考えは、かえって相手からの観点を無視するということかもしれません。もちろん相手への思いやりは良い心掛けですが、先入観を持たないで出来るだけありのままの相手を見る一方、自分のアイデンティティーを守ることも大事だと思います。

また色んな観点で考えてみると、今までは見えなかった自分自身を少しずつ再発見するきっかけにもなります。これからもたくさんの人に出会い、様々な価値観を受け入れて、もっと広い視野を持ちたいです。